育児サロンのよしです。
お子様だけで電車やバスなど、公の交通機関を利用した経験はありますか?
今回は、サロン生のTさんのお子さんの「電車・バスデビュー」についてお話していただきました。
公共交通で社会性を身につけようというテーマで取り組まれたそうです。
この体験談から、電車やバスなど、身近な交通機関を子どもが利用するメリットについてお話します。
合わせて、親の不安を解消するために、デビューするための事前準備のポイントもお伝えします。
「かわいい子には旅をさせよ」
一回り成長したお子様に出会えること、間違いなしですよ。
目次
電車・バスデビューが有益な理由とは?
子どもが電車・バスデビューすることのメリットをお話します。
- たくさん社会経験を積むことができる
親といっしょに行動するより何倍も、いろいろな経験を積むことができます。
人・建物など外の景色すべてが刺激となり、社会性を育むことでしょう。
社会性とは、「自分の気持ちや考えを周りの人に表現する力」のことです。
人と話したり、人の話を聞いたり、うまくかかわっていくための基礎的な力だと言えます。
お友達と遊べるようになる4~5歳ころから社会性が身に付きはじめると言われています。
- 子どもに自信と達成感が生まれる
「一人でできた!」という事実が確実に残ります。
この自信と達成感はずっと鮮明に続きますね。
何事にも前向きに挑戦できるようになります。
筆者自身も思い当たることがあるんですが、子どもが大きくなってから、
「あの時、親は意図的に機会を与えてくれたんだな。」
なんて、思い返してくれるかもしれません。
バスデビューまでの道のり
二女のバスデビューの様子をお話します。
小学5年生ではじめて一人でバスに乗りました。
それまでは、送り迎えなんかもすべて親がしていて、「そろそろ自分で行かせないと。」と思いながらも、機会がなくて先延ばしになっていました。
車で20分くらいのところの塾に通うことになり、バスで通う計画を立てました。
まず行動したことは、以下の通りです。
- バスの時間と料金を調べる(回数券購入)
- バス停までいっしょに歩いて場所を確かめる(信号・横断歩道の確認)
- いっしょに乗って、乗り方・降り方・料金の払い方を確認
- 目的地までのルートを確認
まずは、一連の行動をすべていっしょにやってみました。
時刻表の見方にはじまり、車の往来が激しい場所を伝えたり、バスを降りてからの道順を覚えたりしましたね。
いっそ、送った方が早いなと思うくらいでした(笑)
初日は親の方が緊張してしまって、バスが見えなくなるまで見送ったことを今でも覚えています。
その後、次女はすっかり自信をつけ、バスの中で見たり聞いたりしたことを話すようになります。
「おじいちゃんに席を譲りたかったけど、話かける勇気が出なくて譲れなかった。」ことや、
うっかり寝てしまって、運転手さんに「ついたよ。」なんて起こしてもらったこと。
後から聞けばヒヤヒヤする話もありますが、本当にいい勉強をさせてもらっているなと感じています。
事前準備のポイント
「子ども一人で行かせるのは危険じゃない?」
「事件や事故に巻き込まれないか不安。」
その気持ちは分かります。
なので、事前のしっかりとした準備が必要です。事前準備のポイントをお伝えします。
- 運転手さんや駅員さんなどに一人で行くことを伝えておく
可能であれば、お願いしておくと安全です。
決まった時間帯や曜日なら、担当している運転手さんも同じ方の場合があります。
二女も覚えてもらっていたようです。
- こまった時の対応を教えておく
ここが一番重要になってきますね。
連絡先を書いたメモを渡しておく、駅の人に聞く、お金の予備を用意しておくなど、あらゆることを想定して準備します。
しっかり準備した方が、親も子も安心できます。
ここで1つ、心が洗われたエピソードを紹介します。
二女がバスを待っていると、突然雷が鳴ってものすごい土砂降りになったんです。
私は、出かけていたので迎えが間に合わず、「どうしたかな。びしょ濡れになっただろうな。」と心配していたんです。
ところが、二女はかさを差して帰ってきたんです。
知らない男の人が雨の中、車からわざわざ降りて、
「これ使いな。返さなくていいから。」とかさを渡してくれたそうです。
結局、どこの方かは分からず好意に甘える形になったのですが、
世の中悪い人ばかりじゃないんだなとつくづく実感しましたね。
二女自身、お礼ができないことを心残りに思っていたので、
この好意は、また違う誰かに届けようという話をしました。
最後に
いかがでしたか?
子どもを電車・バスデビューさせるメリットは
- 社会経験を積むことができる
- 自身と達成感を得ることができる
デビュー前の準備として、
- 信頼できる大人に知らせておく
- こまった時の対応をシュミレーションしておく
ということをお伝えしてきました。
子どもを一人で外に出すと、「こうやって、いろんな人に出会いながら成長していくんだな。」としみじみ思います。
もちろん、親の不安や心配はなくなることはないでしょう。
しかし、それ以上の大切な何かが得られることを信じてやみません。