育児サロンのよしです。
自分の子どもには出来ることなら賢く育って欲しいとお考えの方は多いのではないでしょうか?
今の日本では「賢い」ことの象徴として「学力が高い、偏差値が高い」という指標はとても大事なものでした。
しかし近年になって、子どもが成長して高い知能を身に付けていくにあたって必要となる根本的な力が存在することが分かってきました。
この記事では、子どもが物事に粘り強く取り組める人になるために重要な「非認知能力」について解説していきます。
この記事を読むと、学力を伸ばすこととは少し違う、子どもが自ら主体的に成長していく力を育むために、幼少期からどのような育児をしていけば良いのかが分かるようになります。
目次
非認知能力とは?
非認知能力とは、認知能力の逆の意味を持つ用語です。と言われても僕も最初は何のことか良く分かりませんでした。
それではまず認知能力について説明します。
メモ
こちらは「基礎的知識、記憶力、判断力などの知的な能力を指しており、良くクイズ番組等で登場する「IQ(知能指数)」として数値で表すことも出来ます。
おおまかに言えば「算数や国語のテストで良い点数が取れるかどうか」といったところです。
これまで、一般的にはわが子を賢く育てるためには認知能力を伸ばすことだけを意識する方が多くいました。
ところが、幼児教育から計算や読み書きを学んでいる子どもと、そうではない(小学校から計算や読み書きを始めた子)で、中学校の学力を調べるとほとんど差がないことが分かってきました。
それでは、早く認知能力を高める取り組みをしても意味がないのならどうしたら良いのでしょうか?
答えは、「子どもの認知能力を高める前に非認知能力を高める」ということです。
非認知能力とは、子どもの感情や心の働きに関連する能力と定義されています。
「忍耐力・社会性・感情コントロール」が出来る能力です。
おおまかに言えば、自分の目標に向かって最後まで諦めずに努力することが出来る力です。
この努力出来る力が備わっている子ほど、認知能力が伸びやすく学力アップにも直結すると考えられるようになりました。
非認知能力を高めるとどうなる?
非認知能力が高くなると、学業や仕事においても成功を収めることが出来やすくなり、私生活の幸福度も向上しやすいと言われています。
夢のような能力ですよね。
幼少期から非認知能力を高める教育を受けると、大人になってからもその効果が続き、能力を活かせます。
先進国の研究結果では、社会的な成功を収めている方や世界の中でとても良い仕事をした人は、非認知能力がとても高いことが分かっています。
壁にぶつかったときにアイデアをいくつも発想出来たり、例え失敗してもめげずにそこから学んで挑戦し続ける粘り強さを持っている方からこそです。
また、非認知能力が高いと「ありのままの自分で良い」という自己肯定感が生まれやすく、それが更に「もっとがんばる」というポジティブな気持ちを生み出します。
精神的にも良いサイクルが出来上がるため、私生活の幸福度もアップするというわけです。
子どもの非認知能力を高めるために必要なこと
どもの非認知能力を高めるためには、0歳~3歳の時期がとても重要です。
何故なら、この時期は脳の発達が著しいということが関係するためです。
非認知能力は脳の奥の「大脳辺縁系」や「脳幹部」と関連しているそうです。
この部分は人が安心を感じたり、好き嫌いをしたり、生物としての生命維持や危険の察知出来る感覚をつかさどる部分で、大体5歳ごろまでにはおおよその機能が完成されると言われています。
0~3歳ごろはこの脳を委縮させることなく、安定して発達させることが必要です。
そしてこの非認知能力を司る部分は、成長とともに認知能力を司る前頭葉と繫がり出します。
そのために我々親が出来ることは、子どもが無条件で愛されており、いつだって助けてもらえると感じさせ、相手を信頼する力と安心する力を育てることです。
親は「いつでも見守る」ということが大切です。
怒っても褒めすぎてもダメです。
子どもが自由にのびのびと遊んだり行動することをなるべく見守ることで、非認知能力の基礎部分が出来上がります。
まとめると
・活発な子どもにはなるべく自由にやらせる(危険が伴わない範囲で)
・大人しい子どもでも、あまり親が口を出さないようにする
・見守ることを意識して、怒りすぎず褒めすぎず、子どもの自主性を尊重する
ということが大切です。
ちなみに、すべての子どもにそういった質の高い教育が受けられる機会を与えるべく、H28年度に日本の幼児教育・保育の方針が改定されたという背景もあります。
最後に
いかがでしょうか?
非認知能力の重要性を知っていただけたら幸いです。
僕個人的には学力を上げるためには早めに勉強させるだけではダメということが驚きでした。
これからの時代、子どもがAIの圧倒的な進化に負けない人間力を身に付けるためには、非認知能力がとても重要です。
努力し続けられることで幸せな人生を歩める人に成長してもらうために、僕自身子どもへの接し方を気をつけなければならないと感じています。