育児サロンのよしです。
子どもを叱るのって、難しいですよね。
イライラしていると感情的になってしまいます。
もし冷静に叱っても、叱る場面が多すぎと、気づけばいろいろな場面で叱りまくって、気が付けば四六時中叱ってしまっていたなんて日もあるのではないかと思います。
お子さんが2人・3人と増えるにつれて、ご両親の叱る声も大きく頻繁になりがちです。
今回はお子さんをなるべく叱ることなく、行動を変えてもらうための方法について解説していきます。
事前準備①「両親の行動バターンを振り返る」
誰しも、好きな人には構われたい、注目してもらいたいと思うものです。もちろんお子さんも同じです。
それでは、ここで一つ質問です!
①兄弟姉妹と仲良く遊ぶ
②兄弟姉妹でケンカをする
みなさんはどちらの場合にお子さんに注目し、相手をしていますか?
仲良く遊んでいれば微笑ましく見守りこそしても、輪にはまっていくことはないでしょう。
しかし、ケンカをしているときは、 「やめなさい!」 と声をかけますよね。
怒鳴っても、穏やかに注意しても、お子さんが悪いことをしている時に声をかけているのは同じです。
一般的に親はお子さんが悪いことをしているときこそ声をかけ、お子さんに注目しているのです。
事前準備②「お子さんの行動を3つに分類する」
自分の行動バターンがわかったら、次はお子さんの行動バターンを分類します。
①増やしたい行動 : 仲良く遊ぶ、自分から勉強するなど。
②減らしたい行動 : ケンカをする、言うことを聞かないなど。
③絶対に許してはいけない行動 : 相手を傷つけるなど。
ここまで分類できれば、あとは簡単です。
子どもを褒めるテクニック
①の増やしたい行動をお子さんがしているときは、褒めるチャンスです。
つい放っておいて家事でもこなしたいと思うかもしれませんが、その時間をちょっとだけ削ってお子さんを褒めてあげましょう。
良いことをしたり、兄弟やお友達同士で仲良く遊んでいる時は、お子さんは相手を気遣うために努カしていることが多いです。
しかし、こういう努力はせっかく頑張ってやっても親に褒めてもらえないことが多いです。
親はこれらを「当たり前」のことと思ってしまっているからです。
せっかく友達同士で仲良く遊んでいるところに、あえて声をかけて褒めるのも変な感じかもしれませんが、こういう時ほど「仲いいね」などと声をかけてあげるといいと思います。
なかなか褒めることが見つからないときは、行動をそのまま口にしてみましょう。
「片づけなさい!」と言われてもしお子さんが乱暴にイヤイヤ片づけているときには、つい「もうっ!!!」とさらに怒りたくなるのですが、言われたことはできているので「片づけてるね。」と事実をそのまま伝える形で褒めてあげます。
そして、お子さんはそれだけで「褒められている」と感じます。
もちろん一番良い回答は「きれいになっていいね」 や「お片付けありがとう」なんですが、そうストレートに言うのもためらわれるような片づけ方の場合は、子どもの行動をそのまま話す形で褒めましょう。
子どもを叱るテクニック
②の減らしたい行動をお子さんがしているとき、一番良い方法は「無視」をすることです。
ポイント
・前に書いた「お子さんを褒める」ことができていないと、いくら無視をしても減らしたい行動はなくなりにくいです。
・お子さん自身を無視してはいけません。無視するのはあくまでその行動だけです。
例えば、兄弟でケンカしているとき、「やめなさい!」とはあえて言いません。
家事に専念したりして他のことに集中します。
そのうちきっとケンカをやめてまた遊び始めるでしょう。
そしたら「遊んでいるんだね」と声をかけてあげます。
もし、ケンカを中断してみなさんのほうに「お兄ちゃんがOOした!」、「あいつが〇〇してきた!」と言ってきたら「それは大変ね~」と声だけかけます。
相手にはしませんが無視もしません。先ほども言ったように無視をしていいのは行動だけで、話しかけてきたのを無視してはいけません。そして兄弟同士で決着がついたら「ケンカ止めたんだね」と褒めましょう。
家の中でだったらいいですが、スーパーのお菓子コーナーなどで駄々をこねられると大変ですよね。
もし、できるなら駄々をこねるお子さんを無視して少し距離を置くといいでしょう。
もちろん周りの人や店員さんには「うるさくしてすみません。」と謝ります。
お子さんには親の謝る姿も見せます。そういうことをしているとお子さんの対応は変わってきます。
とはいえ、「ちょっと恥ずかしくてスーパーでは騒がせられない」と思う方もいると思いますので、ここはその場に応じてできる範囲でやれればいいと思います。
絶対にしてはいけないことを叱るテクニック
相手を傷つけるなどの行動をお子さんがとった場合には、短く端的に叱ります。
「お友達を傷つけてはいけません。」と一言だけ言います。
どうしてなのかいろいろ言いたくなると思いますが、あえて言いません。
社会人として当たり前のことについて叱っている場合には「マナーだから(やってはいけないことだからしてはいけません」とだけ言います。
理由は必要ありません。
世の中には理由なしにしていけないことは山ほどあります。
そういうこともあるとお子さんには理解してもらいましょう。
それにお子さんは幼ければ幼いほど理由まで理解出来ないことが多いです。
理由を聞かれたら説明してもいいですが、お子さんの年代によって説明の程度が異なります。
うまく説明できずに間違った解釈でお子さんが覚えてしまってはいけませんので、説明するときは、お子さんが正確に理解したかどうか確認しながら話しましょう。
そのような説明は手間がかかるので、難しいときは「決まりだから。」の一言で片づけてもいいと思います。
もし言うことを聞かないときには、同じ言葉で、同じ口調で、同じスピードで表情を変えずに繰り返しましょう。
どうしても何か罰を与える必要がありそうなときには、事前に「~~しなさい。しないなら〇〇の罰を与えます。」と必ず事前に宣言しましょう。
もし罰を与える場合、物を取り上げたりするのが一番簡単ではありますが、外に出したり一人放置したりと親の目から離れるような罰は危ないです。
物を取り上げるような罰が思いつかない時は、10 分程度、何もしてはいけない罰を与えてみるのも効果的です。
ポイントは親の目の届くところに立たせて(座ってもいいです)何もさせてはいけないというところです。
相手もしません。お子さんにとって、10分は長いです。
10分たったら自由に動かせていいですが、説教をしない代わりに、抱いてもあげません。
しばらくしたらいつも通りの対応をしましょう。
最後に
いかがでしたか?
ポイント
①事前準備として、みなさんのお子さんに注目するタイミングを振り返りましょう。
②褒める機会を増やしましょう。当たり前のことでも褒めましょう。
あえて「えらいね。」という必要はありません。
「片付けてるね。」「勉強してるね。」など事実をそのまま言うのでも褒めてるうちに入ります。
➂減らしたい行動こそ無視をしましょう。
行動は無視しますが、お子さんの発言まで無視しないように気を付けましょう。
④絶対にやってはいけないことをしたときは、理由を言わず、端的に叱ります。
もし何回も繰り返す時には、事前に宣言したうえで罰を与えることも検討しましょう。
怒られているとき、だいたいのお子さんは「なぜ自分が怒られているのか」を理解していないことが多いです。
そして、「悪いことだからやらない、良いことだからやる」というより「お父さんが褒めてくれたからやる」「お母さんがボクを見てくれなかったらもうやらない」という感じで良し悪しを考えます。
ですので、みなさんのお子さんに対する対応をしっかりと決めることでお子さんも自分の取るべき行動がわかりやすくなります。
「この前は怒らなかったのに、今日は怒った」ではお子さんも混乱しますし、減らしたい行動が減ることはありません。
みなさんが意識して行動するだけで、意外と簡単にお子さんの行動は変わっていくかもしれません。