育児サロンのよしです。
子どもが小さなうちは免疫機能が大人と違って弱く、様々な感染症にかかってしまう子供が多いです。
すぐに高熱を出してしまったり、治ったと思ったらまた再発したなど、こういったことが頻繁に起こります。
子どもが高熱を出して暫くしてから、体の表面に湿疹が出来て驚いたことはありませんか。
熱が下がって元気なのに何で湿疹が出来ているんだろう?と初めて高熱や湿疹を経験するお母さんは驚くかもしれません。
高熱が3~5日続き、解熱前後で前進に湿疹が現れた場合「突発性湿疹」が考えられます。
殆どのこどもが経験する、決して珍しくない病気です。
では、もし突発性湿疹になった場合どうすればいいのか?解説していきます。
突発性湿疹の原因とは?
突発性湿疹の原因はウイルスによる感染症です。
メモ
ヒトヘルペスウイルス6Bとヒトヘルペスウイルス7というウイルスに感染した場合、高熱と湿疹が現れます。
このウイルスに初めて感染した場合、ほとんどの子供が100パーセント発症します。
大人の場合感染する人がほとんどいないのは、このウイルスに対しての抗体があるからです。
しかし、この2つのウイルスは別物なので、突発性湿疹は2回発症する可能性と、免疫が低下した時に再活性化することがあります。
感染経路は主に経口感染で、感染すると唾液にウイルスが含まれてしまうので、兄弟がいる場合唾液を介して感染しやすくなってしまいます。
ウイルス自体は弱いので、学校や園で突発性湿疹が流行することはありません。
注意
感染すると38~40℃の高熱が5日間続きます。
解熱前後に湿疹が出るのがこのウイルスの特徴です。
それ以外の症状としてはリンパ節が腫れてしまったり熱性けいれんや下痢に鼻水や咳などの風邪症状です。
稀ですが脳炎や脳症に肝炎などの重い合併症を引き起こすことがあります。
また、熱性けいれんに気を付けなければ行けません。
参考
熱性けいれんとは手足ががくがく震えたり白目をむいていたり全身を反り返らせる、唇が紫色といった全身症状が現れます。
通常は2~3分程度で自然に収まるので、衣服を緩めて楽な姿勢を取らせましょう。
痙攣が治まってきたら意識があるか?しっかり確認をします。
5分以上痙攣をしている場合や、意識が戻らない場合は救急車を呼ぶなどをし、早く医療機関を受診するようにしましょう。
このウイルスに感染しやすい月齢は4か月から12か月の間の子供がよくかかりやすく、その原因はお腹の中にいた時はお母さんから免疫をもらっていたので、出産後しばらくはその免疫が機能していました。
しかし、この時期はお母さんからもらった免疫が弱くなってくるため、このウイルスに感染しやすくなってしまいます。
特にかかりやすい季節はなく通年通して感染の可能性があります。
もし感染してしまったら?
感染したらまずは朝と夜の2回熱を測りましょう。
熱を測る事で朝は熱がそんなに高くなかったのに、夜急に高くなったなど熱の変化を知ることが出来ます。
熱以外で観察することは、顔色や期限、尿の量や色に食欲、便の状態です。体の水分が不足すると尿量も減って色も濃くなります。
まだトイレが出来ない子供は、オムツを交換する際に色を確認しましょう。
もしオムツに出ているおしっこの色が濃かったら経口補水液を使用し、水分をしっかりとらせるようにします。
もし口から水分を摂取する事が難しい場合、点滴を打って不足している水分を補う治療を行います。
経口補水液以外でも湯冷ましや麦茶、乳幼児用イオン飲料に薄めた果汁やスープで問題ありません。
食欲がない時はおかゆや柔らかいうどんプリンやアイスなどお子様が欲するものを少しずつゆっくり食べさせれば問題有りません。
なるべく発熱をしている場合、安静に寝かせるのが一番ですが、熱があってもご機嫌に遊んでいる場合は無理に寝かさなくても大丈夫です。
熱があっても元気に遊んでいる子供はいます。
しかし、嘔吐をしている場合は体をゆっくり休ませた方がいいでしょう。
抱っこをしてみたり添い寝をしたり、お子様が静かに体を休めるような工夫をしてください。
例え家の中では元気であっても、免疫力は低下している為外で遊ばせたり外出はなるべく控えるようにしてください。
子どもは元々大人より体温が高いです。
部屋は寒すぎるのも良くありませんが、暑すぎても熱が上がってしまいます。
時々窓を開けて換気をし、子供が寝やすい温度にしましょう。
秋や冬は空気が乾燥しやすくなります。
加湿器を使用して部屋の湿度を50~60パーセントに維持するようにすることで、のどのうるおいを保ちウイルスの活動も弱くなります。
熱があるとついつい厚着をさせてしまう人も居ますが、厚着をすると体内に熱が籠ってしまうので、熱を放出することが出来ず熱が上がってしまいます。
無理に厚着をさせる必要はなく、普段きている服装で問題ありません。
もし顔色が悪く寒がっているようなら、1枚多めに着せたりタオルケットをかけてあげましょう。
受診する際に参考になるので、発熱をした日時や気になる症状、家での様子やどんな風にケアしてきたかなど様子をメモして受診する際に先生に渡すと診察をする際の参考になります。
最後に
いかがでしたか?
突発性湿疹自体は特に珍しい病気ではありません。
お母さんからもらった免疫が弱くなってくる頃になるとほとんどの乳幼児は感染します。
初めて高熱がでるとほとんどのお母さんがびっくりして病院へ急いで連れていくことがありますが、まずは慌てず様子を見ましょう。
熱だけでは子供は元気で遊んでいる事もあります。
部屋が暑すぎないか、着ているものが暑すぎないかを確認し、もし暑そうにしていたら服を1枚脱がせたり窓を開けて換気をしてみましょう。
熱がでて白目をむいたり手足が震えたり様子がおかしい場合はすぐに医療機関を受診する必要はあります。
状況によっては救急車を呼んでも大丈夫です。
湿疹がでても跡は残ることがなく自然と消えていくので、心配しなくても大丈夫です。
もし兄弟がいる場合、唾液を介して感染してしまうので、使用するおもちゃは消毒をしたり食器の共有は控える事で家庭内の感染を防ぐことが出来ます。
大人は極めてまれに感染することがあります。
子どもの看病をしていたら感染してしまったという事があるので、大人も発熱の後に湿疹が出来たという場合は突発性湿疹の可能性が高いので早めに医療機関を受診するようにしてください。