育児サロンのよしです。
2020年より小学校においては新学習指導要領がスタートしますが、幼稚園においては2018年4月から改訂された幼稚園教育要領が施行されています。
2年前から改訂が加わっていたということですね。
しかし幼稚園については具体的にどのような方針のもと指導を行ってくれるのかはあまり知られておりません。
そこでこの記事では、幼稚園の新たな幼稚園教育要領について具体的に解説していきます。
この記事を読んでいただけると、幼稚園でどのような指導がされているのか、そして家庭ではどのようなことに注意していけばよいのかがお分かりいただけるはずです。
参考にしていただけると幸いです。
現在、幼稚園では「3つの柱」を土台とする教育がされている
幼稚園では現在、2018年4月から改訂された幼稚園教育要領が施行されています。
具体的には、3つの柱と言われている「知識および技能の基礎・思考力や判断力、表現力などの基礎、学びに向かう力・人間性」を幼児期にはぐくみ習得しましょうというものです。
(参照:新幼稚園教育要領のポイント 文部科学省)
何故、「3つの柱」に基づく教育を行う必要があるのか
「3つの柱」が重要であるとされた背景には、出された問いにたくさん答えられるような人物になるのではなく、自分自身の頭で考えることの方が大切という考えに社会全体がシフトしてきたことにあります。
自分自身で問題定義を行い、それを自ら解決していけるような人物になることが今後の社会では必要になってくるということのようです。
こう聞くと難しそうに聞こえますが、毎日の園生活や家庭で体験できる「遊び」の中に「3つの柱」に基づく教育を行うためのヒントが隠されております。
実は、これまでは小学校に入学したときに困らないよう、ひらがなや数字などを幼児期から教えていくことが大切と言われていました。
しかしこの幼児期に、遊びの経験によって協調性や自分で考えられる力を養っておかないと、小学校に上がっても先生の話を集中して聞けなかったり、友達と上手く関わる事が出来なかったり、自分で工夫して考える事が出来ないといった問題が起こってきました。
そこで、今回の幼稚園教育要領では遊びの領域こそが重要であること、遊びで身に着けた力がやがて自ら学びに向かっていく力を育んでくれるという考えのもと「3つの柱」に基づく教育要領が定められたという訳です。
幼稚園の遊びの中にはこのような学びが隠れている
さて、「3つの柱」に基づく教育は幼稚園でどのように行われているのでしょうか。
具体的に見ていきたいと思います。
身体能力の向上
幼稚園では遊びながら工夫して、身体を使いこなしていきます。
遊具などで遊ぶ時は「この高さなら飛び降りられそう」などと自分の身体能力を測ったり、身体をコントロールしたり調整することの出来る力を養えるのです。
想像力を養う
お友達や先生とのごっこ遊びや、泥団子を作り食べ物に見立てたりしてイメージを膨らませて遊びを発展させていく想像力は小学校に入学してからも大いに役立ちます。
特に文章の問題を解いていく時に想像力が働き役に立ちます。
協調性を身につける
初めはお友達との関わり方が分からず、けんかに発展することもあります。
しかし徐々に自分たちだけで折り合いを付けたり、気持ちをことばで表現できるようになります。
表現力を養う
自分が遊んだ経験やイメージしたものを相手に言葉で伝えたり、絵や工作で表現する機会があります。そこで表現力を培い、また遊びに生かされていきます。
思考力を身につける
遊びをさらに面白くするために、どうすれば上手くいくか粘り強く考える経験を積みます。
年長さんになると遊びをさらに発展せていくために自分たちで道具を作り出すこともあります。
家庭で気を付けること
3つの柱に基づく幼稚園教育要領を生かすために家庭で出来ることは、園であったことを家庭で「話す」機会を作ってあげることです。
そのような習慣を作っておくと、子どもの言語能力、表現力を高めるためのサポートができるため、小学校に入学してからも高い学力を身に着ける事が出来ることに繋がります。
ここで大切なのは子どもがなるべく自発的に話をしてくれる環境を整えることです。
園で起こったネガティブな話も全て受け止めてあげることが大切です。
特にわが子が「嫌な思いをした」という話は、おうちの方は怒りの感情を持ちながら聞いてしまうかもしれませんが、そのような対応をしてしまうと「パパやママが怒るから幼稚園や学校で起こった嫌な話はしないでおこう」と話をしなくなってしまう恐れがあります。
子どもから話してくれる話に関しては、寛容に話を聞くことをオススメします。
最後に
いかがでしたか?
幼稚園教育の現状のご紹介をさせていただきました。
具体的に幼稚園で園児に対してのカリキュラムが大きく変わるということではありませんが、大事にすることが変わっているという状態です。
それに伴い家庭での子どもへの接し方も変わっていく必要があるかと思いますので、良かったら参考にしていただけると幸いです。